古代の人々は、夜空に光る星を神と崇めて信仰してきました。なぜなら、北の空に輝く星、北斗七星、北極星は常北に輝き動く事がなかった星です。星の力が影響力をもつとされ占星術が生まれました。例えば、時折おこる日食・月食や彗星は戦争・疫病・飢餓の前兆として、また五惑星が東や西をさまよう現象は、星に宿る神や霊が吉凶をしめしているのだと考えられていました。日本では平安時代に密教と共にインドと西洋の占星術・天文学・星宿信仰など新しい星の知識が日本に伝わりました。それまでの古い要素と新しい要素とが交じり合って平安時代に新しい星宿信仰の形、北斗曼荼羅を生んだのです。北極星を神格化した妙見菩薩(尊星王)信仰となった。いにしえの人々は霊符に子孫の繁栄を祈り、土地の祟りを祓い、病の治療回復、人を呪うなどの奇跡にあやかってきたのです。当初は皇族をはじめ貴族のみの特権であり一般の庶民には近世になてから広がり始めました。だから霊符を知っている人が極少であります。